#1 初めてうちに犬が来た

 

桜が満開の四月の初め、うちにワンコがやって来た。
彼はペキニーズ、ふわふわで鼻ペチャで、猫みたいな犬。

初対面は空港の貨物ターミナルの受け取りカウンターの前だった。

着いた時にはもう犬舎のスタッフがいて、そばにかわいい青のバスケットが置いてあった。

挨拶の後、スタッフがバスケットを開けて、中に手を入れてひょいと持ち上げたら、中から小さな綿菓子みたいな可愛いワンコが現れた。

健康チェックが終わり、抱っこさせてもらった。
生後50日位なので両手くらいの大きさで、目は真ん丸、色は真っ白、包むように支えないと柔らかくて壊れてしまいそうだった。

引き渡しが無事に終わり、犬を抱っこして車に乗り込んだ。

家に向かっている途中、みんなで名前談義が始まった。
家族で事前に考えていたのは、中国原産の犬なので、テンテン、パオパオ、父案のペッキー(そのまんま)、また愛嬌があるので獅子丸、シーサー等、犬のキラキラネームからはほど遠かった。

移動中バスケットが揺れないように膝の上置いていたら、小さく鳴き出した。
何となく出たい出たいと言ってるように聞こえたので、バスケットから出してシートに置いてあげたら、もぞもぞ動き出した。

好奇心が旺盛で動きが愛くるしいので「可愛いね、このワンコ。うちの宝だね。」と話しながら
ワンコを眺めているうちに、母がぽろっと「この子は、パオパオって感じだね。」と言った。

それで、パオの字を中国語の宝(本当はbao3)に当てて、「宝宝(幼児に対する愛称、赤ちゃん、宝物等の意味)」と名付けた。

パオパオは、一時間以上もぞもぞやっては休むを繰り返し、自宅がもうすぐそこという時に
何故か眠りだした!!

えっ!もしかして、この子は天然!?

これがパオパオとの初めての出会いだった。

 

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